令和4年度から始まった中期経営計画の取り組みが、令和7年度では4年目を迎える。従来から、中期経営計画の経営方針に掲げる「多様な文化芸術と結びつくことで、市民の心の癒しを実感できる活動を展開する」「経営基盤を強化し、公益社団法人の利点を活かした財務戦略を展開する」「事業方針や財務方針を実現につなげるため、組織運営体制を構築する」に基づき、事業展開や予算執行に努めている。
中間年にあたる令和6年度に、福知山市所管部署(文化・スポーツ振興課)が外部有識者による福知山市外郭団体三次評価を受けた。その結果、「福知山市の文化施策の中で当協会に求めるものが明確になっておらず数値化もできていない」「福知山市の文化施策の方向性と当協会の活動方針が合致しているのかわからない」という課題が明らかになった。
また、このところ加盟団体所属会員の高齢化や減少が著しく、令和6年度では2003(平成15)年度以来1,000円/人で据え置いてきた団体所属個人会員の年会費を1,500円/人に改定したが、事業の実施に支障を及ぼしかねない状況は改善できていない。
令和7年度も引き続き中期経営計画に基づき事業展開や予算執行に努めるとともに、当協会の安定した持続的な活動の展開に向け、所管部署とさらに連携を密にし、市民文化の向上・発展のため取り組みを進めていく。
事業計画の主な変更点については、50回の回数を重ねてきた「文学のしるべ」を一定の成果が上がったものと判断し、令和6年度で最終とする。
その他の事業についても、単なる前例踏襲ではなく、各事業の実行委員会等により工夫を凝らし事業執行に努めるとともに、令和8年度の当協会創立80周年記念事業に向けての検討を始める。
また、当協会にとって新文化ホールの整備は長年の願いであり、現在、新文化ホール基本計画再検討委員会に当協会から会長が参画し協議が進められている。さまざまな文化的ニーズに応えることのできる夢と希望にあふれた施設の早期完成が望まれるところである。
収支予算の主な変更点については、新公益法人制度への対応などのため事務局体制を強化し、臨時職員1人を4時間/日、週3日勤務を基本に年間雇用する。
また、今後の福知山市厚生会館の使用状況が不透明であることから、特別事業及び文協フェスティバルの開催場所はその都度協議することとし、便宜上、福知山市厚生会館で開催することを前提に予算を編成した。
令和7年度収支予算では赤字を計上することとなるが、赤字分については、コロナ禍のため事業を実施できなかったことにより蓄積した一般会計の遊休財産(目的や使途の定めがないまま保有している財産)の一部を充当する。